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華のしずく~あなた色に染められて~
第6章 雪の華~華のしずく~
その痛ましさは時として、儚さにもつながり、徳姫の持つ魅力となっているのだが、また、時としては、あまりに悲壮感が漂っているがゆえに、彼女に近づきがたい―、もしくは近づきたくないという意識を抱かせてしまう。これ以上、彼女に触れると、ただでさえ壊れそうな繊細な彼女を更に傷つけてしまうのではないか―、そんな危惧を他人(ひと)に抱かせてしまうのだ。生来、人を魅了する明るさ、華やかさを持つ叔父秀吉とは対極にある儚さ、淋しさを漂わせる少女であった。