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華のしずく~あなた色に染められて~
第12章 【残菊~華のしずく~】序章
「五喜様、このような場所においででしたか」
藍丸は十一の五喜より二つ上の十三歳。近頃とみに背丈も伸びて幾分少年らしい体型にはなったが、まだまだ見かけは子どもだ。色白のその整った顔立ちは、よく美少女に間違えられ、藍丸はそのことをいたく気にしている。
平凡な、取り立てて美しいともいえない容貌の五喜から見れば、羨ましいほどの贅沢な悩みではあったけれど。でも、当の藍丸本人にしてみれば、やはり女の子に間違えられてしまうのは嫌には相違ない。
藍丸は十一の五喜より二つ上の十三歳。近頃とみに背丈も伸びて幾分少年らしい体型にはなったが、まだまだ見かけは子どもだ。色白のその整った顔立ちは、よく美少女に間違えられ、藍丸はそのことをいたく気にしている。
平凡な、取り立てて美しいともいえない容貌の五喜から見れば、羨ましいほどの贅沢な悩みではあったけれど。でも、当の藍丸本人にしてみれば、やはり女の子に間違えられてしまうのは嫌には相違ない。