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華のしずく~あなた色に染められて~
第16章 【夢のなか~華のしずく~】 光の祈り人
「あなたもでうす様をお慕いしているのね」
 と、秀吉が熱心な切支丹であることを疑っておらぬようだ。秀吉は居心地が悪くて、視線をあらぬ方にさまよわせる。
 今日の千都は、赤色に鶴が舞う小袖を身につけている。色の白い千都にはよく似合っている。かなりの上物の着物のようだ。その身なりからして、千都が裕福な町人の娘であることは間違いなそうであった。
「そなたは、いつもここへ来ているのか?」 気を取り直して、秀吉は千都に眩しげな視線を向けた。
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