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華のしずく~あなた色に染められて~
第16章 【夢のなか~華のしずく~】 光の祈り人
左の眼に眼帯をするようになったのも、その頃のことだ。叶うことならば、この眼を隠してしまいたかった。他人の眼に触れさせたくないと本気で願った。どうして自分の眼や髪は周りの人々と―父や兄たちと違うのだろうと幼な心に悔しく思った。
できれば両方の眼を隠してしまいたかったけれど、哀しいことに二つとも隠してしまえば、物を見ることができない。ゆえに、一つだけ隠すことにしたのだ。幼いなりに精一杯考えたことだった。
できれば両方の眼を隠してしまいたかったけれど、哀しいことに二つとも隠してしまえば、物を見ることができない。ゆえに、一つだけ隠すことにしたのだ。幼いなりに精一杯考えたことだった。