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O……tout……o…
第1章 おとうと
 7

「うわぁ、葵ちゃん、会いたかったぁ」
 部屋に来るなりタカシはそう言って、わたしに抱きつき、唇を求めてくる。

 今のわたしには、このベタベタなタカシの甘さに心が蕩け、ちょうどよい…

「や、もおぉ…」
 これは照れ隠しのボーズ…
 タカシを待ちに待っていたという想いを、悟られたくないから。

「ほらぁ葵ちゃん、もぉこんなにさぁ」
 まるで今夜は、いつもの甘えるネコから、サカリのついたイヌのように下半身を押し付けてくる。

「もぉバカ、ホントそればっかりなんだからぁ」
 これも照れ隠しからのコトバであった…
 本当は抱かれて、愛され、快感の海に浸りたいから。

「ねぇ早くぅ、シようよぉ…」

「やん、も、もおぉ、ヘンタイなんだからぁ」
 せめてコトバでも甘えたい…

「ずうっとガマンしてたんだよぉ」
「でもぉ、シャワーを…」
 ホントはシャワーなんて別にいい…
 いや、逆に本当は、シャワー待ちで心の熱が少しでも冷めちゃうのがこわかった。

「ダメ、もうガマンできないっ」
 そしてリビングのソファでじゃれ合い始める。

「もぉせめてベッドへ、ねぇ…」
「えぇじゃあさぁ、ベッドに行くからさぁ…
 お口でシてくれる?
 もう漏れちゃうの…」
 このベタベタな甘えが心を蕩かし、癒してくれる…

「もぉバカぁ、ヘンタイぃ」
 だけどそんなベタベタで、甘々に応え、ベッドへと導いていく。

「じゃ仕方ないからシてあげるからさぁ、パンツ脱ぎなよ…」
 と、誘い…
 タカシの股間へ顔を寄せ、熱く震え脈打っている怒張を手に取り、唇に含み…
 ジュル、ジュルル…
 舌を絡ませ、舐め、シャブっていく。

 ジュル、ジュルル、ジュル…

「あぁ、葵ちゃぁん…」
 ホントに、本当に、気持ち良さそうに喘いでくる。

 そして本当に溜まっていたのだろう…
「あぁうぅっ、葵ちゃん、あ、あーちゃん、で、出ちゃうぅっ」
 全身を震わせ、瞬く間に…

『えっ、あ、あーちゃんって...』
 だがこのタカシの射精の瞬間の喘ぎに…
『えっ、な、あーちゃんって…』

 ドキドキドキドキ…
 ザワザワザワザワ…
 急に鼓動が強く高鳴り、心が激しく騒めき…
『ああっ…』

 脳裏に、あの頃の…
 あの夜の映像が…
 まるでフラッシュバックのように甦ってきたのだ。

 あ、あぁぁ…

 そ、そんなぁ…


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