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人妻さんのマチアプ事情
第2章 新妻 千恵さん(29)のマチアプ事情
千恵は、理恵の強い押しに抗えず、言われるがままにアプリを開き、メッセージの入力を開始した。

【昨日は返信できなくてごめんなさい。少し迷いましたが、是非カズヤさんとお話ししてみたいです。】

メッセージを受け取ったカズヤは、千恵の警戒心を更に解くための返信を打った。

【全然大丈夫ですよ!正直、返事が来ないから、僕、脈なしかとちょっとショック受けてました(笑)】
【じゃあ、場所と日時を決めましょう。千恵さんが不安にならないように、昼間の駅前のカフェとかどうですか?】
【僕はいつでも大丈夫なので、千恵さんの都合の良い日を教えてくださいね。楽しみにしてます!】

数日後の午後。千恵は、待ち合わせ場所である駅前のカフェの前で、そわそわしながらスマートフォンを握りしめていた。

(本当に来ちゃった…)

先日、理恵に押されるまま会うことを決めてしまったが、今になって結婚二年目の人妻が、21歳の年下大学生と会うという現実の重さが、胃の腑にのしかかっていた。

しかし、千恵の姿は、罪悪感とは裏腹だった。

夫とのデートでさえ滅多にしないほど、しっかりとお洒落をして、丁寧にメイクをしてきた。最近買ったばかりの、少しフェミニンなワンピースを着ている。

(私、何やってるんだろう。主人に申し訳ない…)

理性では罪悪感を覚えるのだが、結局、理恵に押され、カズヤの甘い言葉に誘われ流されてしまったのだ。

彼女は、押しに弱いタイプという自身の性格に甘え、この非日常という誘惑に抗えなかったのだ。

(でも、今日は友達としてお茶するだけ。ただの会話。それ以上はないはず…)

千恵はそう心に誓った。
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