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Night BAR
第3章 勇気
あのBARを出てから

私はまだ

一人、街を歩いていた。

時間が経つにつれ

若干太陽が下がって、

さっきまでのひずるしさも

柔らいでいる。

そんな中私は

目的もないまま

いくつも並ぶ服屋のショーウィンドウ

を見ていた。



綺麗な衣装を纏って

同じ格好をしたまま

狭い空間で

ただ笑うマネキンは

まるで私のようだった。



だいぶ歩いた私は

そろそろ少し疲れたので

近くの公園のベンチで

一休みする事にした。


家に帰ることも

したくなくて

私はすぐさま

公園に向かっていた。



公園には

無邪気に遊ぶ子ども達と

それを見守るお母さんが、

たくさんいる。

私はそれを見つめながら

ベンチに座り、

近くの自販機で買った

お茶を飲んで、一休み。



久々にお母さんに電話しようかなぁ。


楽しそうに遊ぶ子どもと

優しい眼差しで見守るお母さん


その姿を見ていたら、

なんだか自分のお母さんと

話がしたくなった。

携帯を開き、お母さんの文字を探すが、


でも、今電話しても

かえって心配させてしまうかも…。


そう思い、

電話はまたの機会にする事にして、

携帯をそっと閉じた。


その時だった。
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