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御朱印女と怪談男〜にさつめっ☆〜
第8章 女策士と男の覚悟(前編)
このガナッシュクリームが、まだ柔らかい内に、エイヤと、フリーズドライのフランボワーズや、パールクラッカンと呼ばれている同じくフランボワーズをチョコでコーティングしたようなトッピングを載せていく。

最後に『Happy Valentine』と書かれたケーキピックを2つのフィナンシェに刺して出来上がりである。

ちなみに型が6つまで同時に作れるものだったので、6こ出来上がった。えっちゃんが贈答用のケースとして用意してくれたのは可愛い窓付きトートバックのようなデザインで、この大きさのフィナンシェだと4つほど入る。なので、残り2個は丁度私達の味見用となった。

作ってるときは夢中だったが、出来上がって片付けが終わって見てみると、なかなかどうして、おいしそうである。

えっちゃんが買ってきてくれたボックスも可愛らしいデザインで、更に個包装用の袋まで用意してくれていた。
後は、十分冷めたフィナンシェを袋に詰めて、ラッピングすれば完成、というわけだ。

「できた〜!」

パチパチパチ・・・と二人で手を叩く。
机の上を片付けて、ふたりで味見タイムとなった。

「コーヒー淹れるね」
「うん、お願い」

私が電気ケトルに水を入れて、2人分のコーヒーを準備していると、『あ、そうだ』とえっちゃんが声を上げる。

「カード!カードも買ってきたんだ・・・これ書こうよ」
「カード?」

確かにえっちゃんの手元には可愛らしいメッセージカードが数枚、それから色ペンが数本と、デコレーション用のシールがあった。本当に用意周到である。

「なんて書いたらいいのかな・・・?ハッピーバレンタイン、とか?」
「うーん、それじゃあつまんないわね・・・。
 あ、そうだ!『Be my Valentine♪』なんてどう?」
「え?ビーマイ、バレンタイン・・・?どういう意味?」
「えっと、まあ、バレンタインおめでとう、みたいな感じよ」

私はどっちかというと理系脳で、英語はあまり得意ではない。一方、えっちゃんは国立大学文系学部を出ている才女である。あんまり聞いたことがない言い回しだけど、そういう言い方もあるのかと感心する。

「あと、裏に・・・そうねー、『プレゼントは私が作ったチョコよ』・・・なんて書いてみたら?」
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