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センセイと課外授業
第10章 定期試験
いつの間にかこちらを振り返る先生から目が離せなかった。
夕日が先生の整った顔を照らしていて、胸の奥がグッと苦しくなる。
「だって、センセイにあんなこと言われたら傷つく…」
「…なんで……」
先生はそこまで言ってから、ハッとしたように目を見開いた。
「お前、もしかしてー」
「山田先生ー!ノート持ってきたよーー!」
急に割り込んできた元気な声に、私は咄嗟に鞄を掴んだ。
(この声は美憂だ)
「お、おう、入っていいぞ。」
先生はちらりと私を見ながら扉に向かって言った。
「しっつれーしまーす!…って、あれ?佳奈じゃん」
美憂がニコッとして部屋に入ってきた。
「美憂、なんで…」
「化学がさーわかんなくて!教えて貰ってたんだよー」
「へ、へぇ…」