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夜来香 〜若叔母と甥、禁忌の果て〜(改訂版)
第16章 アトリエ
陽翔は、仰向けに崩れ落ちた先輩に寄り添うように横になっていく。
優しく頭を撫でると、先輩はゆっくりと腕を首に絡めてきた。
見つめ合うと自然に唇を重ねて… 当たり前のように舌を絡ませていく。
「…ありがとう……」
唇を離すと先輩はそう囁いた。
「お礼を言うのは僕の方でしょ…なんか進路とかちゃんと考えたことなかったけど…栞が指し示してくれたっていうか…僕…ちゃんと考えるよ…」
「えっ?…決まりだよ…陽翔くんが私と同じ美大に行くことも…私の絵を完成させることもね……」
【それはそう…僕だって流されて言ったことじゃない…】
「進学のことは親にも相談したいし…でも栞の絵を完成させることは絶対やり遂げるから…」
「真面目ね…でもそんな陽翔くんのこと…好きよ……」
先輩はきつく抱きついてきた。
その細くか弱い、でも熱く火照った身体を抱き締め返した。
【ごめん…栞のこと、今日間違いなく好きになったよ……でも、やっぱり結奈さんが一番なんだ…ずるいのかな…ずるいよね……僕のこと嫌いになったら…ちゃんと言ってね…】
栞は陽翔に抱きつき肩に顔を埋めた。
とても彼の目が見れなかった。
【違うひとのこと考えてるよね……いいの…素材として私を好きって想ってくれるだけで……でもね…君が欲しいって思っちゃったんだ……だから、私は絵と私の身体を餌に君を誘惑し続けるの……ずるいよね……でも、私に本気になったら教えてね……】
彼のスマホの着信音が鳴った。
困ったような顔をしてる。
「出ていいよ……」
ゆっくりと離れていく。
「ごめん…親から…帰らなきゃ…」
「大丈夫…また二人きりになれる時に連絡するね……」
「…ん…ありがとう…」
彼が去ったアトリエに残った栞は、伯父の描いた絵を棚にしまい込んだ。
二度と眺めることはないと思って…。

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