この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
『春雷』
第1章 春雷
 1

 北極星が輝く夜空の下…
 遠くに連なる山の稜線が、時折走る無音の春の稲光でふっと浮かび上がっていた。

「あぁ、なんか音のない花火みたいでキレイだわ…」
 その北の夜空を眺め、そう春美が呟いた。

「え、あ…春雷か………」
 俺は見上げる彼女につられて稜線を眺めながら応える。

「音が鳴ると雷は怖いからさぁ…」
「怖いか……うん、そうだったなぁ……」

『雷鳴が怖いから…』
 そういえば、春美と俺の関係は、この春雷の轟きがきっかけだった。

 その時、早春のまだ冷たい夜風が吹き下ろし、早咲きの桜の花びらを舞い散らせる…
「あら、これもキレイだわぁ………」
 その、飛び散る桜の花びらが、春美の頬を舞う。

「うん、キレイだ…」
「ね……」

 俺は、その舞い飛ぶ桜の花びらの中に浮かぶ春美がキレイだと…
 そんなつもりで呟いたのだが…
「夜桜ってさぁ、なんとなく儚くてキレイよねぇ…」
 春美は舞い踊る花びらに夢中になり、そんな俺の戯れ言なんて気付かない。

「あぁ、キレイだわぁ………」
 そしてその舞う桜を捕もうとしているのか、夜空に向かって手を広げていく…

 その姿はまるで…
 桜吹雪の中で舞い踊っているようであった。





/3ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ