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闇夜を彩るアラベスク
第11章 みずがめ座の男
ふぅ~…まったくもって忙しい…
吉村宗明は新城高校の女子寮の庭を竹箒(たけほうき)で落ち葉掃除しながらブツブツと文句を言っていた。
マンション管理人としての資格を持つ彼は、夫婦で新城高校女子寮の寮長として業務に勤しんでいた。
寮長と言いながらも、実務は妻任せで、彼は年がら年中、寮長室に閉じ籠ってスマホでアダルト動画を眺めながらゴロゴロするのが彼の日課であった。
そんな実務をしてくれる妻が妊娠した。
昼間に過激なアダルト動画を見た宗明は、ムラムラしてしまい、コンドームを着けるのを忘れて妻を抱いた。
ちゃんと外に射精すればいいだろうと安易に考えていたものの、その夜は妻も異様に宗明を欲しがって、少しハードなセックスをしてしまい、コンドームを装着していないのを失念して中に出してしまった。
まあ、子供を設けたがっていた妻は小躍りで喜んだけれど、まさか出産を実家でということにならろうとは思いもしなかった。
お陰で妻のいない二ヶ月は宗明一人で寮長の役割を背負うことになった。
いつも妻におんぶにだっこだっただけに、寮長としての雑務がこんなにも忙しいとは思いもしなかった。
妻がいないのを良いことに他の女と浮気をしてみたいのだが、これ程までに忙しいと、寮を留守にして夜の街に抜け出すのさえままならない。
いっそのこと、朝夕の食事を調理に来る二人の調理パートの女のどちらかを寮長室に連れ込もうかとも考えたが、いくら女に不自由しているからと、還暦をとうに過ぎたババアを相手にするほど落ちぶれちゃいけないと自制した。

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