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『間違い』電話
第7章 『誤想』
立ち上がって、尚子の背中に腕を回そうとすると
「きつくしなくて、軽くでいいよ~」
笑いながら、いちいち注文まで付けてくる。
「…分かった…」
念のため、ドアの方を確認すると鍵は掛けられ無い様になっていた。
「ふふ…何か、気になるの?」
「いや…別に…」
一応、身体の向きをドアが見える方にしておこう。
軽く触れる程度に、背中に手を回すと
「賢さんの胸…やっぱり、温かいね…」
額をグイグイと、擦り付けてきた。
軽くと言いながら、腰に回された尚子の腕に徐々に力が込めまれる。
「尚子…さん…ちょっと…」
「賢さん…賢…さん…」
切な気に、名前を繰り呼んで返してきた。
ズキン…
胸に奥に小さな痛みが走り、瞬間…
靄がかった様な気分になってきた。
何だ…妙に息苦しい…。
この時はまだ…
俺自身も気付いてはいなかった。
胸に押し寄せた重たさは…
麻里への小さな不安感と、尚子への大きな嫌悪感だと…
思ってたんだ…。
「きつくしなくて、軽くでいいよ~」
笑いながら、いちいち注文まで付けてくる。
「…分かった…」
念のため、ドアの方を確認すると鍵は掛けられ無い様になっていた。
「ふふ…何か、気になるの?」
「いや…別に…」
一応、身体の向きをドアが見える方にしておこう。
軽く触れる程度に、背中に手を回すと
「賢さんの胸…やっぱり、温かいね…」
額をグイグイと、擦り付けてきた。
軽くと言いながら、腰に回された尚子の腕に徐々に力が込めまれる。
「尚子…さん…ちょっと…」
「賢さん…賢…さん…」
切な気に、名前を繰り呼んで返してきた。
ズキン…
胸に奥に小さな痛みが走り、瞬間…
靄がかった様な気分になってきた。
何だ…妙に息苦しい…。
この時はまだ…
俺自身も気付いてはいなかった。
胸に押し寄せた重たさは…
麻里への小さな不安感と、尚子への大きな嫌悪感だと…
思ってたんだ…。