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『間違い』電話
第9章 『調理』
今となっては…俺も…同じだ…。


「来たい時に…来ればいいよ…」


特に俺には、失うものは無いしな…。


「本当!その時は、ご飯作るね!」


子どもの様にはしゃぐ尚子に微笑みながら


「分かった…遅くなる時は連絡するよ…」


「うん!うふふ…」


簡単に…受け入れた。


美味しそうに味噌汁を啜る尚子を眺めながら…
俺の中で…辻褄合わせが、されていく。


確かにマイクロカードの中身を見て…麻里は消えた。


でも、カードを尚子が持って来なくても、麻里は長い間浮気をしてた事実は変わらなかったんた…。


じゃあ別に…尚子を責める必要も無いだろう?


遅かれ早かれ解る事なら…

籍入れる前だったし…

こうやって、誰かが側に居てくれた方が…良かったんだよ…。



きっと、これは必然な事で、偶然なんかじゃないんだ…。


俺は心の中で、ありったけの言い訳を並び立てて…

現実を…

自分を…

納得させようとした…。


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