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『間違い』電話
第11章 『誘導』
「宏実さん…ですよね…」
「は…い…」
「はぁ~」と、態とらしく溜め息を吐き…
「尚子さん…旦那さんの事でね…色々と悩んでて…可哀想なんですよ…」
「………」
宏実は俯いて、黙って聞いていた。
「宏実さん…少し…お茶しませんか?」
「え…私とですか?」
「はい…僕には君が悪い人には見えないんだ…良かったら話をしませんか…」
「あ……分かりました…」
断れる訳ないよな…。
宏実は…今にも泣きそうな顔をしていた。
「店が終わるのが…20時なんですが…」
「そうですか…では、少し先の東口のカフェに入ってますね…」
「分かりました…」
「これ…僕の連絡先です…」
名刺程度の紙に、携帯番号を書いて渡す。
宏実は両手で、受け取って
「有難う…ございます…」
小さく頭を下げた。
弱々しくて…儚げに見える…。
こんな女性が…人の旦那を…
と思ったりもするが、尚子だって最初は子どもみたいで、大人しく見えたしな…。
本当は…別の仮面が、あるのかもしれない…。
「は…い…」
「はぁ~」と、態とらしく溜め息を吐き…
「尚子さん…旦那さんの事でね…色々と悩んでて…可哀想なんですよ…」
「………」
宏実は俯いて、黙って聞いていた。
「宏実さん…少し…お茶しませんか?」
「え…私とですか?」
「はい…僕には君が悪い人には見えないんだ…良かったら話をしませんか…」
「あ……分かりました…」
断れる訳ないよな…。
宏実は…今にも泣きそうな顔をしていた。
「店が終わるのが…20時なんですが…」
「そうですか…では、少し先の東口のカフェに入ってますね…」
「分かりました…」
「これ…僕の連絡先です…」
名刺程度の紙に、携帯番号を書いて渡す。
宏実は両手で、受け取って
「有難う…ございます…」
小さく頭を下げた。
弱々しくて…儚げに見える…。
こんな女性が…人の旦那を…
と思ったりもするが、尚子だって最初は子どもみたいで、大人しく見えたしな…。
本当は…別の仮面が、あるのかもしれない…。