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『間違い』電話
第11章 『誘導』
「はい…野上です…」
『あっ…兼子です…お待たせしました…今、ホテルに向かってまして…お部屋は何号室になりますか?』
特に悪びれた感じでもなく…怯えてる訳でもない…。
純粋に俺と、尚子の旦那の話をする気で来てるんだな…。
でも…ここで偽善者になる気はない…。
「603号室です…そのまま上がって来て貰えれば大丈夫ですよ…」
『分かりました!有難うございます!』
「いえ…お待ちしてます…」
通話を終わらせ、窓からまだ明るいビル街を眺める。
『有難うございます』…か…。
事が終わったら、同じ言葉は二度と聞く事は無いだろうけどな…。
ソファーに置いた鞄から、録画用のカメラを取り出し充電を確認する。
長時間録画が出来る、小型カメラ…。
宏実に気付かれない様に、ベッドが映る角度に仕込んでおく。
『あっ…兼子です…お待たせしました…今、ホテルに向かってまして…お部屋は何号室になりますか?』
特に悪びれた感じでもなく…怯えてる訳でもない…。
純粋に俺と、尚子の旦那の話をする気で来てるんだな…。
でも…ここで偽善者になる気はない…。
「603号室です…そのまま上がって来て貰えれば大丈夫ですよ…」
『分かりました!有難うございます!』
「いえ…お待ちしてます…」
通話を終わらせ、窓からまだ明るいビル街を眺める。
『有難うございます』…か…。
事が終わったら、同じ言葉は二度と聞く事は無いだろうけどな…。
ソファーに置いた鞄から、録画用のカメラを取り出し充電を確認する。
長時間録画が出来る、小型カメラ…。
宏実に気付かれない様に、ベッドが映る角度に仕込んでおく。