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『間違い』電話
第2章 『密会』
「はぁ…それは、しんどいですよね…」


20年間…色々溜まってたんだろけど…


何だろうか…パンドラの箱の底を開けちまったかな…。


「だから…ここ数年は、流石に疲れて…夫も仕事で忙しいって…会話も無くなって……ブツブツ」


尚子はお店の壁を見据え、焦点が合ってない表情で独り言の様に呟き出した。


ヤバイのに関わったかな…早く食べて職場に戻りたい。


「お待たせしました~日替わり定食!Aセット、Bセットでございます!」


タイミング良く、料理が来てくれた。


「わぁ~美味しそう!」


料理を見た尚子は、急にご満悦になった。


「お腹空いたでしょう!食べましょう!」


「ええっ!頂きます!」


尚子は小柄な身体の割には、口を大きく開けて、勢い良く食べている。 


天ぷらの衣の音がシャクシャクと、歯応え良く聞こえた。


「美味しい!うどんも腰があるし喉ごしも良いですね!」


「こんなに喜んで貰えて良かった…」


「はいっ!また、来たいわ~!」


また…って言ったな…。


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