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『間違い』電話
第12章 『遭遇』
回りの視線を気にしながら、宏実の背中を押して店内に入る。
レジの近くに丸椅子があったから、肩を軽く掴みながら座らせた。
「大丈夫?今日はもう帰らせて貰ったら…終わる頃待ち伏せしてるかもしれないよ…」
「えぇ…そうですね…でも…」
「子供が熱だしたとか…変な客に嫌がらせされたとか…何とか言い訳作って見たら?」
「でも…もし…岩村さんに何かあったら…」
「今更…義理立てする必要ないと思うよ…多分あの人DVじゃない?」
瞬間、宏実の顔が強張った。