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『間違い』電話
第12章 『遭遇』
商店街の通りを急いで走り抜けて行くと、時たま不思議そうに何人か振り返っていた。


マンションに着いて、階段を一つ飛ばしで駆け上がり、部屋の前まで走った。


ガチャ…ガチャ…

気持ちを落ち着かせ様としても、手が滑って上手く鍵が回せない。


ようやく鍵が開いて、勢い良くドアを開く。


「尚子っ!」


「賢…」


尚子はリビングの床に力無く、座り込んでいた。


ドアチェーンを掛け、鞄を玄関に置いたまま尚子に近付くと…



尚子の顔は…

青痣で痛々しく腫れ上がっていた。



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