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『間違い』電話
第12章 『遭遇』
唾を飲み込むと、喉仏が動く感覚が妙に強調される。


「今日…宏実を家の最寄り駅まで送ったら…宏実の旦那に会った…」


「そう…」


「…尚子…部署の上司なんだろ?最初から知ってたのか?」


尚子はゆっくり首を傾ける。


変わらぬ市松人形の様な髪がサラサラと流れ、頬を覆い隠す。


「なにを…かしら…?」


核心に触れないと…

多分…きっと…


この『嫌な予感』は


当たってる…。


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