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『間違い』電話
第14章 『魔性』
「側にいなくていいの?意識不明なんだろ…」
「大丈夫よ…意識不明なら…私が側にいても何も出来ないし…」
そう言って、宏実は店に入って行こうとする。
そういう問題か!?
確かに兼子の威圧的な態度に怯えていたし、不倫までしていたんだ…
許し難いのだろうけど…
一応、夫だろ?
引っ掛かっている疑念が、喉元に込み上げる…。
「宏実…仕事終わったら…話せないか?」
宏実は俺に背を向けたまま
「分かりました…」
一言だけ返して、店の奥に行ってしまった。