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『間違い』電話
第14章 『魔性』
「そういえば…朝食べたっきりだったな…」


なにせ一日中、宏実とセックスしていたし…


食欲がなかったのが、急にお腹が空いてきた気分になる。


冷蔵庫からおかずや弁当箱を取り出して、電子レンジで温める。


温まってテーブルに並べた料理は、ホテルのモーニングより美味しそうだった。


缶ビール片手に、一口食べると。


「やっぱり…料理は美味いよな…」


正に家庭の味だった。


テーブルからタオルケットにくるまっている尚子を見やる。


20歳で結婚した尚子…。


直ぐに子供を産んで、姑の愚痴を聞いて…DVの旦那に耐えてきた。


尚子の幸せって…


なんなんだろうな…。



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