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『間違い』電話
第14章 『魔性』
考え込む俺の首に尚子の手が回されて…
「賢…兼子の見舞いに行きたいの?」
頭を肩に預けてきた。
「ん…あぁ…宏実がしばらく、兼子に付きっ切りになるってさ…」
それも気になるが…一番は、麻里に会えるかもしれないからだ。
「ふ〜ん…そんなにライバルの状態が気になるの?」
尚子は声のトーンを下げて、意味深な事を言ってきた。
「ライバル?誰がだよ?」
「兼子よ…賢…宏実に入れあげてるじゃない…」
首に巻き付いていた腕に、少し力が込められた。