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2026人質交換を託された女 (下巻)
第1章 救出
看護師は里紗が服用したことを確認し、里紗を見つめていた。正面にしゃがみ込み、手が伸び、里紗の手に触れる。指が重なり、軽く握られる。力は強くないが、そのまま離れない。
「今夜はここに泊まってください。私がこちらに控えてますので」
声は一定のまま、言葉だけが静かに流れていく。そのまま里紗の手に温もりが残っていた。
***
夜の病室は静けさに包まれていた。照明が落とされ、その中で心拍を示す電子音が、一定の間隔で続いていた。
里紗の体が、布団の中で揺れる。呼吸が乱れ、胸が大きく上下する。指先が強く握られ、すぐに解け、また握られる。脚が引き寄せられ、跳ねるように伸びる。シーツが寄り、布団が捲れる。喉の奥で音にならない息が擦れ、短く途切れる。動きが一度大きくなり、急に止まる。呼吸だけが荒く残る。
里紗の目が大きく開く。ここがどこか分からなかった。視線が定まらないまま、天井に固定される。
隣に気配があった。ベッド脇に看護師が座っていた。手が握られていた。絡まれた指に温度が残っていた。
里紗の指が少しだけ動く。絡んだまま離れない。
「今夜はここに泊まってください。私がこちらに控えてますので」
声は一定のまま、言葉だけが静かに流れていく。そのまま里紗の手に温もりが残っていた。
***
夜の病室は静けさに包まれていた。照明が落とされ、その中で心拍を示す電子音が、一定の間隔で続いていた。
里紗の体が、布団の中で揺れる。呼吸が乱れ、胸が大きく上下する。指先が強く握られ、すぐに解け、また握られる。脚が引き寄せられ、跳ねるように伸びる。シーツが寄り、布団が捲れる。喉の奥で音にならない息が擦れ、短く途切れる。動きが一度大きくなり、急に止まる。呼吸だけが荒く残る。
里紗の目が大きく開く。ここがどこか分からなかった。視線が定まらないまま、天井に固定される。
隣に気配があった。ベッド脇に看護師が座っていた。手が握られていた。絡まれた指に温度が残っていた。
里紗の指が少しだけ動く。絡んだまま離れない。

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