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シアター"名画座"で逢いましょう
第10章 粗チン男の悦び
『くそっ!忌々しい!!』
あの女を最初に標的にしたのはこの俺なんだ!
後でやって来たデカチン野郎に横取りされるなんて、全く今日はついてねえな
喫煙室でタバコをふかしながら、貧弱な男はモヤモヤしていた。
この映画館の事を知って、数年通っているが、いまだに女と親密な関係に持ち込めない。
今ではシアター内の暗がりに乗じて女に痴漢するのが唯一の楽しみとなっていた。
自画自賛ではないが、指のテクニックは一流だと思う。
この指だけで女を逝かせたこともある。
女も体に火をつけられてチンポを求めてくることもあったが、いざ、股間のモノを女に見せると「やだ、何?この小さいちんちんは!」と小バカにして逃げてしまう。
そう、彼は包茎で、おまけに勃起しても10センチほどにしかならない粗チンの持ち主だった。
風俗に行って筆下ろしを済まそうと何度かチャレンジしてみたものの、風俗嬢から「あら、可愛いのね」と一言告げられる度に、情けないことにとんでもなく萎んでしまって、三十路を迎えたというのに未だに童貞であった。
「あ~!くそっ!腹立たしい!
小便でも済ませて他の女を物色して痴漢してやろう」
タバコを灰皿に押し潰すようにして火を消すと、男はトイレに向かって歩き始めた。
トイレの個室のドアはすべて閉じられていて、中からアンアン!と艶かしい女の声がする。

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