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愛と犠牲の果て~人妻を堕とす愛人契約~
第104章 ほだされた情愛
澪の話が進むにつれ、律弥の表情はみるみるうちに強張り、やがてその大きな瞳に涙が溜まり始めた。彼は唇を戦慄かせ、こぼれ落ちそうになる涙を堪えるように何度も瞬きを繰り返した。夫の裏切りと借金に縛られ、あられもない姿にまで追い詰められた澪の過酷な境遇は、二十歳の彼の心を激しく揺さぶった。
「そんな……そんなひどい罠に……。旦那さんの借金のせいで、澪さんがそんな目に遭わなきゃいけないなんて……なんてひどい……」
律弥の声を震わせたのは、澪を弄んできた男たちへの怒りだけではなかった。彼はぽろぽろと頬を伝って落ちる涙を拭おうともせず、絶望に満ちた表情で自らの両手を見つめた。
「僕は……そんな事情も何も知らずに……。僕もあの夜、あいつらの仲間としてその場所にいて、澪さんがあんなに傷ついて、追い詰められているのも知らずに、自分の欲望だけで見ていた……。それだけじゃなくて、今日も、澪さんをこんなところに連れ込んで、力ずくであられもない姿にして……。僕も、あの男たちと同じ、最低な片棒を担ぐようなことをしているんだ……っ」
激しい罪悪感に苛まれ、声を殺して泣きじゃくる二十歳の青年。その姿は、悪事に染まりきった大人の男のものではなく、己の過ちの重さに気づいて深く傷ついている、あまりにも純朴な少年のそれだった。
澪は、涙を流す彼の姿を見て、胸の奥がじんわりと温かいもので満たされるのを感じた。あの夜の出来事以来、関わった男たちから向けられたのは、ただただ歪んだ欲情だけだった。自分のためにこれほど純粋に涙を流し、痛みを共有しようとしてくれた男は、律弥が初めてだった。
「もういいのよ、律弥くん。泣かないで」
澪はそっとハンカチを取り出し、彼の目元の涙を優しく拭ってあげた。その手つきは、先ほどまで抱いていた警戒心とは無縁の、まるで傷ついた弟や親戚の年下の子をあやすかのような慈愛に満ちていた。
「……ありがとうございます、澪さん」
律弥は鼻をすすりながら、照れくさそうに、けれど嬉しそうに微笑んだ。
「そんな……そんなひどい罠に……。旦那さんの借金のせいで、澪さんがそんな目に遭わなきゃいけないなんて……なんてひどい……」
律弥の声を震わせたのは、澪を弄んできた男たちへの怒りだけではなかった。彼はぽろぽろと頬を伝って落ちる涙を拭おうともせず、絶望に満ちた表情で自らの両手を見つめた。
「僕は……そんな事情も何も知らずに……。僕もあの夜、あいつらの仲間としてその場所にいて、澪さんがあんなに傷ついて、追い詰められているのも知らずに、自分の欲望だけで見ていた……。それだけじゃなくて、今日も、澪さんをこんなところに連れ込んで、力ずくであられもない姿にして……。僕も、あの男たちと同じ、最低な片棒を担ぐようなことをしているんだ……っ」
激しい罪悪感に苛まれ、声を殺して泣きじゃくる二十歳の青年。その姿は、悪事に染まりきった大人の男のものではなく、己の過ちの重さに気づいて深く傷ついている、あまりにも純朴な少年のそれだった。
澪は、涙を流す彼の姿を見て、胸の奥がじんわりと温かいもので満たされるのを感じた。あの夜の出来事以来、関わった男たちから向けられたのは、ただただ歪んだ欲情だけだった。自分のためにこれほど純粋に涙を流し、痛みを共有しようとしてくれた男は、律弥が初めてだった。
「もういいのよ、律弥くん。泣かないで」
澪はそっとハンカチを取り出し、彼の目元の涙を優しく拭ってあげた。その手つきは、先ほどまで抱いていた警戒心とは無縁の、まるで傷ついた弟や親戚の年下の子をあやすかのような慈愛に満ちていた。
「……ありがとうございます、澪さん」
律弥は鼻をすすりながら、照れくさそうに、けれど嬉しそうに微笑んだ。

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