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愛と犠牲の果て~人妻を堕とす愛人契約~
第106章 裏切りの重奏
翌朝、先に目を覚ましたのは澪だった。 遮光カーテンの隙間から、薄明るい朝の光が静かに室内に差し込んでいる。枕元の時計に目をやると、時刻は朝の七時を回ったところだった。隣に視線を向けると、時雨崎はまだあどけなさを残した寝顔のまま、規則正しい寝息を立ててぐっすりと眠りの中にいる。
意識がはっきりと覚醒するにつれ、澪の胸を支配したのは夫・雄一への強い心配だった。まだこの時間なら、娘の紬をシッターに預ける前だから、雄一は自宅にいるはずだ。 一刻も早く声を聞かせて安心させたい。逆に澪も雄一の声を聴いて安心したい。その両方の切実な思いが、彼女の心を突き動かしていた。
「雄一さん……」
そう心の中で呟きながら、電話をかけようとベッドを降りて立ち上がった瞬間、澪は下腹部に奇妙な生温かさを覚えた。
(あ……っ)
ぬるり、と不快なほどに滑らかな感触を伴って、彼女の膣口から、昨夜時雨崎が中に注ぎ込んだ精液が溢れ出し、太ももを伝って垂れ落ちていった。避妊リングのおかげで最悪の事態は免れているとはいえ、これは夫以外の男を自らの中に受け入れた動かぬ証拠だった。
(こんなのを見たら、雄一さんがどれほどショックを受けるか……)
胸を突くような罪悪感に襲われながら、澪は慌てて机の上のティッシュペーパーを取り、太ももの汚れを念入りに拭い取った。それでも、これ以上雄一を不安にさせたくないという思いが勝り、彼女は携帯電話を手に取ると、時雨崎を起こさないよう静かに部屋のトイレへと入り、内鍵を閉めた。
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