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愛と犠牲の果て~人妻を堕とす愛人契約~
第97章 二十歳の男との悪夢の約束
『あ、鴫原澪さんですか? お疲れ様です、時雨崎です』
受話器の向こうから聞こえてきたのは、耳に心地よい、穏やかな青年の声だった。しかし、「時雨崎」と名乗られても、澪の頭の中は鬼頭に蹂躙された直後の混乱と絶望で占められており、すぐにはピンとこなかった。「しぐれざき……?」と困惑の混じった声を漏らす澪に対して、電話口の青年はフッと小さく笑い、少し説明を加えた。
『あれ、忘れちゃいました? ほら、あの神楽坂さんのパーティーの夜、奥の部屋で僕に無理やりイラマチオとフェラチオをさせられたでしょう? あの時、あなたの綺麗な口の中をめちゃくちゃにかき回した、二十歳のホテルのフロントの男ですよ』
その具体的で卑猥な説明が耳に飛び込んできた瞬間、澪の脳裏にあの悪夢のような輪姦の夜の光景が鮮明にフラッシュバックした。涙と唾液で顔を汚されながら、目の前の若い男の性器を喉の奥深くまで突き入れられ、窒息しそうになりながら奉仕を強制されたあの屈辱。その主である男から、今こうして会社のデスクに直接電話がかかってきているという事実に、澪は完全に思い出し、全身の血の気が一気に引いて凍りついた。
時雨崎はまだ二十歳の若い男であり、澪からすれば十歳近くも年下の青年だった。そのため、彼は電話口で決して横柄な態度は取らず、まずは下手に出るような丁寧で優しい口調を崩さずに言葉を続けた。
『どうしても澪さんにお会いしたくてお電話しちゃいました。……今日はこれから、少しお時間ありませんか?』
物腰柔らかい、しかし確実に逃げ道を塞ぐような若者の不気味な誘いに、澪は必死に声を振り絞って答えた。
「今日は……今日はダメです。もう帰るところですし、体調もあまりよくなくて……」
『そうですか、残念です。でも……あの写真のこと、忘れていませんよね?』
時雨崎の声のトーンは相変わらず丁寧だったが、その内容は冷酷極まりない脅迫だった。
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