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愛と犠牲の果て~人妻を堕とす愛人契約~
第102章 若き脅迫者
翌朝、澪と雄一はいつものように愛娘の紬をシッターに預けると、そろって出勤した。家庭の温もりから一歩外へ出れば、そこには残酷な現実が待っている。オフィスに足を踏み入れると、鬼頭は昨夜の狂乱など何もなかったかのように振る舞っていた。完全に私情を挟まない仕事モードの顔であり、その徹底した冷徹さが、かえって澪の背筋を凍らせた。
ところが午後になって、事態が動き出す。鬼頭は雄一を呼び出すと、重々しい口調で告げた。今夜、澪は同行商談のために鬼頭と外出する、と。さらに鬼頭は表情ひとつ変えずに、今回の商談は非常に長引くことが予想され、徹夜になるかもしれないとも伝えた。そのため、澪は徹夜での仕事だから、明日は明けの休みとするとも冷酷に告げるのだった。
この「徹夜になる」という言葉は、澪が頼んだことではなかった。時雨崎が20歳の若い男であると聞いた鬼頭が、面白がるように変に気を回し、独断で発した言葉だった。若い男なら体力に任せて徹夜で澪を貪るだろう、ならば朝まで戻れない大義名分を作ってやった方が都合が良いだろうという、鬼頭なりの歪んだ配慮と愉悦によるものだった。
しかし、その詳細を知らない雄一の脳裏には、一瞬にして昨夜の悪夢が蘇った。徹夜になるかもしれないという言葉、そして明日の明けの休みという不自然なまでの配慮。雄一からすると、二夜連続で鬼頭が澪を抱くのだ、それも今夜は朝まで片時も離さずに妻を蹂躙し続けるのだと解釈せざるを得ない状況だった。昨夜、あの凄惨な膣プラグの一件を強要しておきながら、今日もまた妻を連れ出し、一晩中自らの欲望の捌け口にしようというのか。雄一の胸の奥で煮えくり返るような屈辱と怒りが渦巻き、心臓が早鐘のように脈打った。だが、愛人契約の事実がある限り、彼はその場に立ち尽くし、ただ拳を血がにじむほど強く握りしめて耐えるしかなかった。
だが、それらはすべて、雄一を欺くための真っ赤な嘘だった。
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