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愛と犠牲の果て~人妻を堕とす愛人契約~
第102章 若き脅迫者
時雨崎は、必死に拒む澪の潤んだ瞳と、そこまで頑なにキスを拒む態度をしばらく見つめていた。やがて、何かを企むような薄い笑みを浮かべると、ゆっくりと顔を離した。
「……分かりました。そんなに嫌がるなら、この場ではキスは諦めてあげます」
「あ……」
澪は心の底から安堵し、彼が唇を奪うことを諦めてくれたのだと思ってしまった。しかし、それは時雨崎の狡猾な計算に過ぎなかった。彼は諦めたわけではなく、この後激しくセックスをする中で、強引に唇を奪ってやると心の中で冷酷に決めていたのだ。
そうとは知らない澪に対し、時雨崎は彼女の頬にそっと指先を滑らせ、その耳元で再び含みを持たせた声を響かせた。
「その代わり、条件があります。これからも、週に1回は僕と逢えるようにしてください。もし断ったりしたら……分かってますよね?」
これからも続く終わりのない密会、傷つきながらも定期的に別の男の玩具にされ続けるという残酷な要求。 週に1回――その言葉を聞いた瞬間、澪の頭の中を冷たい計算が駆け巡った。それは肉体的な限界の拒絶だった。今もなお鬼頭の愛人契約に縛られ、神楽坂からも執拗に肉体関係を求められ続けている。そして計良ともこれからも逢うと約束してしまった。さらには、真壁や宇佐美といった男たちとも、今後どのような形で肉体関係が進んでいくか分かったものではない。それら全ての男たちと関係が続くかもしれないという過酷な現実がある中で、さらに時雨崎と毎週逢う時間を作り、それほどの頻度で肉体を蹂躙されれば、自分の身が持つはずがなかった。雄一に怪しまれずにやり過ごすことも到底不可能になってしまう。
「週、1回は……無理です、時雨崎さん……。お願い、そこをなんとか……2週間に一回にしてください……っ」
澪は涙を流しながら、必死の思いで譲歩を求めた。これだけでも致命的な裏切りの頻度だが、体を守り、家庭を維持するためには、これが限界の妥協点だった。
時雨崎はしばらく澪の怯える顔を楽しそうに見つめていたが、やがて優越感に浸るように小さく頷いた。
「いいでしょう、2週間に一回。約束を破ったらどうなるか、覚えておいてくださいね」
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