この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ
影を背負った愛~足りない愛を、君に 《2024年夏至編》
第47章 逃げ切れない平日の甘い攻防~金曜~
一方、その頃——
健治は横浜駅から少し離れた別のデパートの化粧品フロアにいた。

クールビズ姿の健治は、口ひげを軽く整えながら、香水の棚の前で静かに足を止める。
明日は二人になってちょうど1ヶ月。

初めて本気で愛した女に、何を贈ればいいのか。

47歳の男としては珍しく、本気で迷っていた。

(……彩香が喜びそうなもの。そして、彼女らしいもの)

手が止まったのは、シンプルで上品なガラスのボトルだった。

柑橘系を基調とした、爽やかで透明感のある香り。

ほのかに甘い余韻が残るが、決して甘ったるくない。

オフィスでも自然に使える、品のある高級フレグランス。
蓋を開け、指先に少しだけつけてみる。

清々しい柑橘の香りが、静かに広がった。

(……これだな)

健治の口元に、柔らかな笑みが浮かぶ。

口ひげを親指の腹で軽く撫でながら、彩香の反応を思い浮かべた。
包みを開けた瞬間、少し驚いたように目を見開く顔。

「健治さん……こんな高級なもの……」と小さく呟いて、すぐに顔を真っ赤にする様子。

照れ隠しにメガネを直し、俯きながら「ありがとうございます」と囁く声。

耳まで真っ赤にして、嬉しそうに、でも恥ずかしそうに香水を抱きしめる姿。
想像しただけで、胸の奥が熱くなる。

「……ふっ」

低く、短い笑い声を漏らすと、健治は迷わずそのボトルを手に取った。

レジで丁寧に包装してもらい、黒い紙袋を片手に持つ。
(お前が喜んで、照れて……その顔を、明日ちゃんと見られるのが楽しみだ)

夜の街を歩きながら、健治の指先が無意識にまた口ひげを撫でた。

穏やかな笑みを浮かべたまま、彼は静かに足を進めていく。
/521ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ