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影を背負った愛~足りない愛を、君に
第11章 二人のファースト・デイト~求めていた温もりと約束~①
その後、二人は近くの映画館へ移動した。
健治さんが選び、予約を入れてくれていた最新のSF映画だった。

暗い劇場内に入り、指定された席に座ると、
彩香は少し緊張しながらスクリーンを見つめた。

恋愛未経験の彼女にとって、暗い映画館で恋人と二人きりという状況自体が初めてで、
ドキドキが止まらなかった。

最初は普通に映画を観ていた。

健治さんは静かにスクリーンを見つめ、彩香もストーリーに集中しようとしていた。

しかし、映画が中盤を過ぎた頃、
健治さんが自然に右手を伸ばし、彩香の左手をそっと握ってきた。

「……っ」

彩香の肩がびくりと震えたが、すぐに健治さんの大きな手に指を絡め返した。

温かくて、少し硬い手。安心感と甘い緊張が同時に胸に広がる。


さらに物語がクライマックスに向かうにつれ、
健治さんはゆっくりと左腕を彩香の肩の後ろに回した。

そして優しく力を込め、彩香の体を自分のほうへ引き寄せる。


彩香の顔が一瞬で真っ赤になった。


(……近い……! 健治さんの匂いがする……心臓がうるさい……)


健治さんの広い胸と肩に、彩香の頭が自然と寄りかかる形になった。


スクリーンに映る激しい宇宙戦の光が、彩香の真っ赤な頰を照らす。


耳の先まで熱くなり、息が浅くなるのが自分でも分かった。


健治さんは彩香の髪に軽く唇を寄せ、小さく囁いた。


「怖いシーンじゃないから、安心して寄りかかってていいぞ」


「……はい……」


彩香はほとんど声にならない小さな声で答え、恥ずかしさで体を固くしながらも、
健治さんの胸にさらに体重を預けた。


映画の内容など、もう半分以上頭に入っていなかった。


エンドロールが流れ、照明がゆっくりと明るくなると、
彩香はまだ顔が熱いままで健治さんの胸から体を起こした。
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