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壊滅の刻
第5章 連鎖
そこに、南海トラフ巨大地震の発生から二日後。恐れていた事態が発生した。それは、遠州灘を震源とする東海地震なのか、東南海地震なのか、名称はともかく、巨大地震の発生だった。

マグニチュード8レベルの巨大地震。令和の関東大震災、令和の南海トラフ巨大地震に続く、三発目のマグニチュード8以上の巨大地震の続発。

遠州灘に迫る巨大津波。浜岡原発などの原発は耐えたものの、浜名湖の湖岸の東名高速道路は姿を消し、天龍川は逆巻く津波で、東海道新幹線も姿を消してしまっていた。

中央道こそ生き残っているものの、日本の大動脈は寸断され、救援も支援も物理的に困難になっていた。

関東大震災からの日向灘地震、南海トラフ巨大地震。そして、この地震。

津波は伊勢地方などにも到着し、遠浅の海から陸地の奥深くまで到達した。多くの人々は避難していたため人命の損害は少なかったが、インフラや家屋の被害は甚大だった。

不幸中の幸いは、日本の一大車両生産地域である三河地方の被害が比較的少なかったことだった。

しかし、東海地方の港湾の被害は大きく、輸出に関しては不安があった。

支援品の搬送が、交通網の寸断で行き詰るなか、中央道や北陸道を使って、遠回りながら搬送は継続されていた。

だが、2月下旬の寒波で、豪雪地帯を通るそれらの道路の使用が困難になると事態は急速に悪化していった。

そんななか、東北地方から地続きで運び込まれる支援品で、首都圏がいち早く復興に向けた体制づくりができるのではないかと、都民を始め、都知事や政府の要人も考え、策定されていた復興計画を進め始めた。

しかし、それらの人間の努力を嘲笑うかのように、次の災害が発生したのだった。
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