この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
あなたの一番になりたいのに
第1章 【こんなにも好きなのに】
「…カンナさん、顔近いです」
「理由は?言って」
「…会社では、その、節度を守らないと」
「節度?会社じゃミオに近付いちゃダメって事?話すのも?」
「えっと……業務内容以外は距離置きませんか?」
「は?何で?」
「カンナさんは社長なんです、私はいち社員……こんな近過ぎると、仕事がしにくくなります」
「え……?」
驚いた表情の後に少しだけ曇った
ウソ……そんな悲しい顔するの?
だって、仕方ないじゃん
立場は弁えないと
「わかった」って行っちゃった
それからはわかりやすいほど目が合わなくなった
会話は業務内容のみ
凄く寂しいけど後戻り出来ない
これで良いんだって自分を言い聞かせる
知り合う前に戻っただけ
遠くからで良いの、ただ見つめてるだけ
それだけで充分幸せだったんだから
「ミオ」って呼ばれなくったって
優しく髪を撫でられる日がなくったって
あのキスの感触がない日が続いても
私が言い出した事なんだから耐えなきゃ
けど、1週間経とうとする頃から結構限界で……
ダメじゃん、私がこれでどうするの?
仕事は仕事、で線引きしたかっただけなんだけど
プライベートの時間までは制限したわけじゃない
だから会いに来てくれても良いのに
LINEも来ないし
ああ言った手前、私から送るのも違うかなって
でも、会いたい……会いに来て……
「社長、連日出張であちこち飛び回ってるらしいよ、身体もつのかな?アグレッシブだよね~」
総務の方が話してるのを聞いて初めて知った
仕事、そんな詰め込んで大丈夫なのかな?
サツキさんがついてるはずだから大丈夫か……
そっか、たまたま忙しかったんだよね?
ちゃんとご飯食べれてるのかな
ちゃんと寝れてる?
確かに仕事には貪欲でアグレッシブなところは
あるけど、身体壊したら元も子もないよ
食生活、乱れてる時あったもんなぁ~
栄養ドリンクだけで過ごしてる時もあったから
余計心配にはなる
ねぇ、カンナさん
私に会いに来なくて大丈夫なの……?

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


