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あなたの一番になりたいのに
第2章 【誰よりも愛しているのに】
肩を掴まれて切羽詰まったかのような顔
「これは受け取れない、今は充分休養して、その後の事はその時に考える……それで良い」
「でもそれじゃ…」
「一旦預かる、で良いかな?」
これは……受け入れてもらえない傾向?
「それと、ミ…香月さんが良ければなんだけど、時々顔を見に行っても良い?近況…報告、的な?定期的に面談したい」
どうして今になって名字で呼ぶの
改められた態度に胸がチクンと痛む
何で…?
掴まれた肩から伝わってくる体温
サラサラの髪、顔が近い
この距離感…いつもより感じる
私、この匂い知ってる
彼女から醸し出される良い匂い
自然と前に出た手は左頬に触れた
ニッコリ笑って、私は言うの
「もう、ミオって呼んでくれないの?」
「え…?」
「私は以前、あなたを何と呼んでいましたか?」
「カンナさん」
「カンナ…さん?え、社長にそんな…っ」
「え、ちょっと待って……ごめん、もう一度言って?」
感受性豊かな彼女はまた大粒の涙を流してしまう
本当に久しぶりに呼んだからなのか
「ごめん、今だけ…」と抱き締められてしまった
鼻腔にフワっと広がる彼女の香り
この体温も知ってる
自然と私も溢れて零れ落ちる
「ミオ…?ごめん、嫌だったよね」
「嫌じゃ……ないです」
「うん、うん……そっか」
この匂い……もっと嗅いでみたい
自分のした行動が説明出来るかと聞かれたら
それはわからない
そのまま顔を首元に近付ける
匂いを嗅いでいると「ミオ?」って
こっちを見たからまた顔が至近距離になって……
抗えない、という状況に陥ってしまった
徐々に距離を詰めてくる唇を拒めない
チュッ…と重なる
触れた時の感触、衝撃が走る
えっ…!?
鼻の頭がまだ触れる距離
一瞬、顎を引いて離れようとした目を逸らさなかった
本能的に動いてしまう
両手で彼女の頬を挟み、こっちを向かせて
私の方からキスなんてしたら…?
どうなっちゃいますか?
触れた瞬間、もう止まらなくなった

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