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あなたの一番になりたいのに
第2章 【誰よりも愛しているのに】
母を呼んだ後は私に話した通り、
定期的な面談と今後について説明していた
そして、母から事故前は
彼女と一緒に住んでいた事も聞いた
両親の了承も得ていたようだ
同棲してたって事は……そういう事?
わからない
「これを受け取ってください」
彼女は私の母にカードキーを手渡す
「これから案内します、お母さんも自由に出入りしてください、泊まって頂くのも全然OKです、ですので…今後も彼女をお預かりするのをご了承頂きたいのですが」
これからも一緒に住んで良いの?
え?記憶がすっからかんの私と!?
当たり前のように実家に帰るものだと
思っていた
母も驚いている
会社から近い事もあり、
彼女の熱意に負けてしまう
解錠、施錠の仕方をもう一度習い、
私も初めて訪れる感覚
所々、私の荷物があって不思議な気分
本当に此処で住んでたんだ
彼女が慌てて「寝室は別々なので」と
顔を赤くしている
部屋が広過ぎて母娘でドン引き……
こんな家に住めるなんてどれだけ徳を積んだの
流石、社長とだけあって夢がある生活してる
「いつまででもこちらでお過ごしください、必要なものがあればすぐに手配しますので」
そう言われて母は彼女の両手を握り締めた
「こんなに大切にしてくれてありがとう、きっと娘もあなたに甘やかされていたんじゃないかしら?至らないところはたくさんあるけど、あなたになら安心して任せられます、仕事の事も感謝してます、本当にありがとう」
「いえ、今度は是非、お父様もご一緒に」
家族の事も大事にしてくれるって
こんなにも嬉しい事なんだな
感謝の気持ちは私も同じだ
「じゃ、仕事に戻るね」と髪を撫でられる
え、もう行くの?とジャケットの裾を掴んでしまう
これには母もびっくりしただろう
私自身も何故そうしたのかわからない
慌てて手を離す
彼女はそんな私に優しく微笑み
母が居るにも拘らず
「良い子にしててね」と前髪にキスを落とした
母がキャッと両手で目を覆う
耳まで真っ赤になった私を置いて
彼女は行ってしまった

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