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真夏の熟果-裂けて堕ちた柘榴の赤い実
第2章 海水浴場
塾で手続きを終え、帰宅する途中。

モールの入口の横に噴水型の子供向けの遊び場がありました。

7月。すでに気温は35℃超の日が連日。

歩くだけで汗が滴り落ちる有様。

「ママ、毎日、暑いね」

凛花が噴水広場で遊ぶ子供たちを見て言いました。

「そうね。去年も、今年も暑さは異常ね」

と、私が答えると、

「夏期講習の前半が終わったら、海に行きたい」

と、話しました。

「そうね。それもいいわね」

私が応じると、

「ママ、覚えている?凛花が小学一年生のときに海に行ったときのこと?」

と、確かに、八年前の夏。家族で海に行った。

と言っても旅行というほどではなく、家から最も近い海岸。

何か買い物に行って、そこで売っていた水着を買って、泳いだ。

あの時は、夫も一緒だった。

「覚えているわよ」

私が答えると凛花が、

「あの海岸に行こう」

と、言った。あの頃は、まだ、夫も父親らしくしていた。

家族三人で懐かしい海岸で。

でも、夫は声を掛けても無理かもしれないけど…。

「パパも誘うね」

凛花が微笑んだ。そうね。娘が頼めば、夫も。淡い期待が湧いた。

そして、夏休み。そして、夏期講習。

あっという間に7月は終了。

カレンダーは8月。夏期講習の前半は終了。

約束していた海へ行く日。

やはり夫は娘が頼んでも、仕事の都合が付かないと不参加。

凛花と二人で出掛けることに。凛花はバックパック。

私はトートバッグを持って、車で出かけた。

行き先は、あの海岸。車で30分ほど。
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