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監禁願望の女
第2章 黒いリボン
「ぁっ……」
緩かったリボンが締まりを増し、両腕を包まれたと悟った瞬間、思わず声が漏れた。弥生は反射的に首だけをドアの方へ伸ばした。男がリボンを手繰り寄せると、弥生の体も男の方へ近づいていった。
男との距離が急に縮まっても、弥生は手をドアへ伸ばそうとしなかった。ただ息を止め、リボンの動きに導かれるまま視線を落とし、体を固くして、巻きついてくるリボンを見つめていた。次の一周で両腕が胴体へ押しつけられると、たちまち呼吸が荒くなった。
「はぁ、はぁ……」
幅広のリボンは胸元を斜めに横切ったかと思えば、次には胴を真横に巡り、柔らかな黒い帯を幾重にも重ねながら、弥生の体の自由を瞬く間に奪っていった。
弥生は抵抗できなかったのではない。抵抗しなかった。
男との距離が急に縮まった瞬間、彼女の体は反射的に身を引き、その胸はドアの方へ向いた。それは突然自由を奪われた体に起きた、本能的な防御反応にすぎなかった。弥生はドアへ手を伸ばさず、男を押し返そうとも、腕に掛かったリボンを振り払おうともしなかった。
ここへ来たのは自分だった。教えられた車を探し、自分の足で近づき、ドアを開け、男の前で名前まで告げた。
黒いリボンを見た瞬間、それが自分の求めていたものへ続く入口なのだと、どこかで理解していた。驚きもし、体も固くなった。だが、その驚きが拒絶へ変わることはなかった。
緩かったリボンが締まりを増し、両腕を包まれたと悟った瞬間、思わず声が漏れた。弥生は反射的に首だけをドアの方へ伸ばした。男がリボンを手繰り寄せると、弥生の体も男の方へ近づいていった。
男との距離が急に縮まっても、弥生は手をドアへ伸ばそうとしなかった。ただ息を止め、リボンの動きに導かれるまま視線を落とし、体を固くして、巻きついてくるリボンを見つめていた。次の一周で両腕が胴体へ押しつけられると、たちまち呼吸が荒くなった。
「はぁ、はぁ……」
幅広のリボンは胸元を斜めに横切ったかと思えば、次には胴を真横に巡り、柔らかな黒い帯を幾重にも重ねながら、弥生の体の自由を瞬く間に奪っていった。
弥生は抵抗できなかったのではない。抵抗しなかった。
男との距離が急に縮まった瞬間、彼女の体は反射的に身を引き、その胸はドアの方へ向いた。それは突然自由を奪われた体に起きた、本能的な防御反応にすぎなかった。弥生はドアへ手を伸ばさず、男を押し返そうとも、腕に掛かったリボンを振り払おうともしなかった。
ここへ来たのは自分だった。教えられた車を探し、自分の足で近づき、ドアを開け、男の前で名前まで告げた。
黒いリボンを見た瞬間、それが自分の求めていたものへ続く入口なのだと、どこかで理解していた。驚きもし、体も固くなった。だが、その驚きが拒絶へ変わることはなかった。

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