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監禁願望の女
第11章 監禁生活Ⅱ
男の吐息が鼻先にかかり、胸の奥がくすぐったいほどに熱くなる。
男の顔が離れる。
弥生はそっと目を開けた。
互いの顔が離れる瞬間、細い糸が唇と唇を繋ぎ、ぷつりと切れた。
「体を洗ってやるぞ…さっき洗ってもらったお礼だ…」
男の声は、まだ唇が触れ合うほど近くから低く、どこか優しい響きに聞こえた。
「はい…お願いします…」
弥生は濡れた睫毛を伏せたまま、掠れた声で答えた。自分の声が、思ったより素直に出てしまったことに、羞恥が混ざった。
「では、後ろの壁に両手をつきなさい…」
弥生は小さく頷いた。
縛られた両手を胸元に残したまま、弥生は両脚へ力を込め、腰をゆっくりと持ち上げる。濡れた足の裏で黒い床を踏みしめ、自ら椅子を離れて立ち上がった。立ち上がった瞬間、太ももに伝う雫が、内側をくすぐるように滑り落ちた。その感触に、膝が微かに揺れる。
男へ背を向ける。
正面には、湯気に濡れた黒い漆喰の壁があった。
弥生は縄に束ねられた両手を伸ばし、揃えた手のひらを壁へつけた。冷たい壁の感触が濡れた指へ伝わり、温められていた体が小さく震える。
その背後へ、男の気配が近づいた。
男の手が弥生の両手首を掴む。
「ッ…」
壁についていた両手が、そのまま上へ引き上げられていく。腕が肩の高さを越え、さらに頭上へ上げられた。濡れた髪が背中を滑り、伸ばされた腕の動きに引かれるように、弥生の体も壁へ近づいていく。
壁には、シャワーヘッドを掛けるためのフックが上下に二つ並んでいた。男は両手首の間へ通された縄を指で掬い、その中央を上側のフックへ掛けた。濡れた麻縄が金具を擦り、短い音を立てる。
男の手が離れると、両腕の重みが手首の間の縄へ移った。
弥生は腕を下ろそうとした。だが、縄が上のフックへ引かれ、両手首はほとんど動かなかった。肘を曲げようとするほど麻縄が手首を包み込み、肩まで強く引き上げられていく。伸ばされた腕の内側が熱く引きつり、脇の下を伝う雫が、敏感になった肌をくすぐった。
弥生は黒い壁へ両手をついたまま、頭上高く腕を伸ばす姿勢を取らされていた。背中と尻を完全に差し出す形で、湯気の中に立ち尽くしている。男の視線を肌で感じ取る。その視線が熱くて、逃げられなかった。
男の顔が離れる。
弥生はそっと目を開けた。
互いの顔が離れる瞬間、細い糸が唇と唇を繋ぎ、ぷつりと切れた。
「体を洗ってやるぞ…さっき洗ってもらったお礼だ…」
男の声は、まだ唇が触れ合うほど近くから低く、どこか優しい響きに聞こえた。
「はい…お願いします…」
弥生は濡れた睫毛を伏せたまま、掠れた声で答えた。自分の声が、思ったより素直に出てしまったことに、羞恥が混ざった。
「では、後ろの壁に両手をつきなさい…」
弥生は小さく頷いた。
縛られた両手を胸元に残したまま、弥生は両脚へ力を込め、腰をゆっくりと持ち上げる。濡れた足の裏で黒い床を踏みしめ、自ら椅子を離れて立ち上がった。立ち上がった瞬間、太ももに伝う雫が、内側をくすぐるように滑り落ちた。その感触に、膝が微かに揺れる。
男へ背を向ける。
正面には、湯気に濡れた黒い漆喰の壁があった。
弥生は縄に束ねられた両手を伸ばし、揃えた手のひらを壁へつけた。冷たい壁の感触が濡れた指へ伝わり、温められていた体が小さく震える。
その背後へ、男の気配が近づいた。
男の手が弥生の両手首を掴む。
「ッ…」
壁についていた両手が、そのまま上へ引き上げられていく。腕が肩の高さを越え、さらに頭上へ上げられた。濡れた髪が背中を滑り、伸ばされた腕の動きに引かれるように、弥生の体も壁へ近づいていく。
壁には、シャワーヘッドを掛けるためのフックが上下に二つ並んでいた。男は両手首の間へ通された縄を指で掬い、その中央を上側のフックへ掛けた。濡れた麻縄が金具を擦り、短い音を立てる。
男の手が離れると、両腕の重みが手首の間の縄へ移った。
弥生は腕を下ろそうとした。だが、縄が上のフックへ引かれ、両手首はほとんど動かなかった。肘を曲げようとするほど麻縄が手首を包み込み、肩まで強く引き上げられていく。伸ばされた腕の内側が熱く引きつり、脇の下を伝う雫が、敏感になった肌をくすぐった。
弥生は黒い壁へ両手をついたまま、頭上高く腕を伸ばす姿勢を取らされていた。背中と尻を完全に差し出す形で、湯気の中に立ち尽くしている。男の視線を肌で感じ取る。その視線が熱くて、逃げられなかった。

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