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第26章 Lesson 宿題

カラ〜ン…コロ〜ン…

「有難うございましたぁ！」

バイト先のランチタイムのピークが落ち着き、最後のお客様が帰った。

「琴海ちゃん、今度は３時近くなったらまた混み出すから、今の内に少し休憩しておこうね〜」

店長はいつものニコニコ笑顔でお茶の用意をしてくれている。

「琴海ちゃ〜ん、今日はエビピラフよ〜」

奥さんが賄いで作ってくれたエビピラフは、ホワイトソースが少しかかっていて、散りばめられたパセリと添えられたミニトマトが彩りを鮮やかにしていた。

「美味しそう〜！有難うございます！」

「さぁさぁ食べちゃいましょうね〜！」

レトロ感のある喫茶店だけど、オフィス街にあるためか、客足に波があってポッカリと空く時間帯がある。

その時間がブレイクタイムになっていた。

カラン…

氷がグラスを弾く硬質的な音が、心地良く聞こえる。

「はい、琴海ちゃんアイスティーだよ〜」

店長がアイスミルクティーを淹れてくれた。

「わぁ〜！有難うございます！」

店長が淹れてくれるお茶は何でも美味しい。
一汗掻いた後のアイスティーはまた格別だ！

「頂きまぁ〜す！」

ゴクリ…

ホッと一息、アイスティーを口に含むと…

「あ…キャラメルだ…」

今日は私の大好きなキャラメルミルクティーだった。

甘さとほろ苦さがマッチして、何とも言えなく美味しい。

「あぁ〜幸せですぅ〜！」

満面の笑顔を浮かべると、店長と奥さんは嬉しそうに微笑んでいた。