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ラブカルチャースクール 2
第30章 M Lesson 教養T-T
「デザインも…凝ってますね…」

「はい…いかにも器具みたいな物より…少しでも楽しくトレーニングが行える様に工夫されてます…」

ただのボールみたいで中に入れちゃうけど、乙女心をくすぐる。

それをヤナセに見せて貰ってるのも、何だけど…。

「取り扱い方はタブレットで記載されておりますが…もし何かございましたら…また遠慮なくご相談下さい…」

「はい…有難うございます…お借りします…」

出来たら相談は、避けたいです…
もし、うっかり相談でもしてしまったら…

ブルルルル!

今日の所業を思い返しただけで、身震いしてしまう。

カタン…蓋が丁寧に閉じられ

「ご返却は…卒業までの内にお願い致します…」

「卒業までですか…次のレッスンまでには…」

ヤナセはトレーナーの箱を差し出して、私に手渡しながら

「はい…卒業の時に…ご返却で大丈夫です…」

トックン…

胸の奥が…小さく跳ねる。

それは…『卒業』を待っていてくれる言葉。

「はい…なるべく早く返せる様に頑張ります」

両手で箱をしっかり握り、決意を込める。

「では琴海様…次回のレッスン…お待ちしております…」

最後に美しく微笑むヤナセのヘーゼルの瞳が、まるで春の陽射しの様にキラキラして…

とても優しく輝いていた。

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