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ラブカルチャースクール 2
第39章 M Lesson 教養X
「じゃ、じゃぁ…」
「サリュ〜」
セルジュの青い糸から逃れるように、目を逸らして入り口を飛び出した。
私が近付くとタクシーのドアが開き、後部座席に転がり込む。
「すみません!お願いします!」
「畏まりました」
ラブカルタクシーは穏やかなエンジン音で走り出す。
別にセルジュが追っかけて来る訳じゃないのに、気持ちがやたら急いて仕方ない。
ビルの入り口に振り向くと、私の視線に気付いたのか白い歯が見えるくらい口を開けて微笑むセルジュの瞳は――――
とても冷ややかに見えた。
ドックン…ドックン…ドックン…
ビルからかなり離れても、不安な気持ちが雷雨前の暗雲みたいに胸に広がり、脈拍を早める。
こ…怖かった…。
レッスンの時にも垣間見えた悪意は、セルジュのパフォーマンスで薄らいで見えていたけど、思う以上に深いんだと感じた。
それはヤナセ筆頭に四人に向けられているものだけど、私を通して四天王への強い敵対心が伝わってきて、本能的な防衛反応からか身体が萎縮する。
これから進む道が、思いの外険しいと思い知らされていく…
けど――――
「はぁぁぁ…」
セイジ…
それでも貴方の側に居たいと思う私は、愚かな女かな…。
胸元のチャームに両手を添えて、愛しい人の名前を思うだけで…
心の奥が温かくなっていった。
「サリュ〜」
セルジュの青い糸から逃れるように、目を逸らして入り口を飛び出した。
私が近付くとタクシーのドアが開き、後部座席に転がり込む。
「すみません!お願いします!」
「畏まりました」
ラブカルタクシーは穏やかなエンジン音で走り出す。
別にセルジュが追っかけて来る訳じゃないのに、気持ちがやたら急いて仕方ない。
ビルの入り口に振り向くと、私の視線に気付いたのか白い歯が見えるくらい口を開けて微笑むセルジュの瞳は――――
とても冷ややかに見えた。
ドックン…ドックン…ドックン…
ビルからかなり離れても、不安な気持ちが雷雨前の暗雲みたいに胸に広がり、脈拍を早める。
こ…怖かった…。
レッスンの時にも垣間見えた悪意は、セルジュのパフォーマンスで薄らいで見えていたけど、思う以上に深いんだと感じた。
それはヤナセ筆頭に四人に向けられているものだけど、私を通して四天王への強い敵対心が伝わってきて、本能的な防衛反応からか身体が萎縮する。
これから進む道が、思いの外険しいと思い知らされていく…
けど――――
「はぁぁぁ…」
セイジ…
それでも貴方の側に居たいと思う私は、愚かな女かな…。
胸元のチャームに両手を添えて、愛しい人の名前を思うだけで…
心の奥が温かくなっていった。