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第12章 M Lesson ５回目

カツン…

来いっ！『呪いの扇子』！

グッと口を結んで、ドアを凝視する。

ガチャ… 

ドアが開いて現れた講師は…
眼鏡を掛けて無い人物で…

「え…ウ…ソ…」

キュンと胸の奥が抓られた様に…

切なくなって…

「琴海…さん…久し振りだね…」

目頭が一気に…

熱くなる…。

「セイ…ジ…」

「今日…宜しくお願いします…」

少し苦笑いしながらも、微笑む優しい笑顔は…

紛れもなく…

『セイジ』だ…。

言葉を発すると…涙が溢れてしまいそうで… 
必死で堪えながら… 

「よろしく…お願い…しましゅ…」

 落ちる涙と共に、頭を下げた…。