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第24章 Lesson 健康診断

これは…あくまでも自分の予測でしかない…

自分なんかが聞いても、どうしようもう出来ない…

でも…

「ヤナセさん…ラブカル…辞めちゃうんですか…？」

嫌な予感を打ち消して貰いたくって…

思わず口を衝いてしまった。

丁度信号が赤になって車が停まる。

「琴海様…」

どこか切な気なヤナセの声に、胸がグッと苦しくなってしまう。

「継ぐ人…たくさん居るんですよね…」

しゃしゃり出る権利なんて私にはない…

分かっていても、言わずにはおれなくなってしまった。

身体中に力が入って、揃えた膝元のスカートを皺くちゃになるほど握る。

「琴海様…まだ今の時点では分かりません…ですが…」

ズキン…

『ですが…』って？ 

「家に何かあれば…何れは戻らなければならない日も…来るかもしれません…」

ズッキン…

胸に痛みが走り、目が霞んできて… 

ヤナセの言葉が終わると同時に…

ボタボタボタッ！

大きな雫が一気に目から溢れ出した。

「琴海様…」

信号が青に変わり走り出した車をヤナセはハザードを付けて直ぐ路肩に寄せ、心配そうに私の様子を伺う。

そんなヤナセの優しさが、更に胸を締め付けて…
涙が滝のように流れ出した。