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明君のお母さんと僕
第10章 『明君のお母さんと僕』あとがき
(あとがき)
『明君のお母さんと僕』は2008年……思えばもう10年以上前に、ぶんか社の雑誌で連載していたものです。雑誌名は忘れてしまいましたが、月刊誌で全6話でした。
ただ、今回はすべて書き直しております。
雑誌ではコンプライアンスの問題もあって、主人公を「未成年」にすることができず、少年時代に大好きだった明君のお母さんに「成人した僕」が再会して…という展開にせざるを得なかったからです。
だけど僕としてはやはり主人公の「僕」は十四歳で、思春期真っ盛りの男子が友達のお母さんの大人の色気や優しさに触れながら成長していく──10年以上放置していたものに、ようやく手をつけられた感じです。
もちろん、ファンタジーの世界でありますが、「僕」の悩みは14歳の頃の僕そのものです。
家のこと、学校のこと、そして親友の死。実際の僕はこの後も悩み続けて、高校一年の時には休学して、北海道の牧場で働きにいくことになります。そこでも挫折して……と語りだしたら、まだまだ終わらないのですが。
一つだけ思うのは苦しい時こそ「動く」ということです。
それは人から見れば「逃げている」ように映るかもしれません。
実際、逃げている部分はあったと思います。
だけど、逃げても構わないからその場から動く。
新しい場所、新しいことに体でぶつかっていくことで、それが思い通りの展開にはならなかったとしても、その経験は糧になったと思っています。
僕はもう大人です。会社員にだけはなりたくなくて、ずっとフリーランスで働いています。収入も安定しない仕事ですが、それでも僕は意外と大丈夫です。
10代の頃に味わった経験に比べれば、そんなものは屁でもありません。
たかが官能小説に、そんな思いを込めることもないと思うのですが。
今回の『明君のお母さんと僕』は、14歳の頃の僕を応援する気持ちで書きました。
柚木怜 2019年9月
『明君のお母さんと僕』は2008年……思えばもう10年以上前に、ぶんか社の雑誌で連載していたものです。雑誌名は忘れてしまいましたが、月刊誌で全6話でした。
ただ、今回はすべて書き直しております。
雑誌ではコンプライアンスの問題もあって、主人公を「未成年」にすることができず、少年時代に大好きだった明君のお母さんに「成人した僕」が再会して…という展開にせざるを得なかったからです。
だけど僕としてはやはり主人公の「僕」は十四歳で、思春期真っ盛りの男子が友達のお母さんの大人の色気や優しさに触れながら成長していく──10年以上放置していたものに、ようやく手をつけられた感じです。
もちろん、ファンタジーの世界でありますが、「僕」の悩みは14歳の頃の僕そのものです。
家のこと、学校のこと、そして親友の死。実際の僕はこの後も悩み続けて、高校一年の時には休学して、北海道の牧場で働きにいくことになります。そこでも挫折して……と語りだしたら、まだまだ終わらないのですが。
一つだけ思うのは苦しい時こそ「動く」ということです。
それは人から見れば「逃げている」ように映るかもしれません。
実際、逃げている部分はあったと思います。
だけど、逃げても構わないからその場から動く。
新しい場所、新しいことに体でぶつかっていくことで、それが思い通りの展開にはならなかったとしても、その経験は糧になったと思っています。
僕はもう大人です。会社員にだけはなりたくなくて、ずっとフリーランスで働いています。収入も安定しない仕事ですが、それでも僕は意外と大丈夫です。
10代の頃に味わった経験に比べれば、そんなものは屁でもありません。
たかが官能小説に、そんな思いを込めることもないと思うのですが。
今回の『明君のお母さんと僕』は、14歳の頃の僕を応援する気持ちで書きました。
柚木怜 2019年9月

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