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その足に頬を寄せたい
第1章 その足に頬を寄せたい

 唇に人差し指を添える。そんな仕草さえ、目眩がするほど官能的だった。
 さっきまで一緒にいた朋子とは、本当に別人のよう。
 僕はおそるおそる、アゲハのそばに歩み寄った。ブーツを見る。テラテラとした光沢に、ぞくぞくした。たまらず触れると、記憶通りの感触だ。

「は」

 自然と息が上がる。

「智がやりたいようにしていいよ」

 その言葉が引き金になった。両手で掴み、頬を寄せた。エナメル特有のきゅっきゅっという音も、滑らない感触も、何もかもが僕を興奮させる材料になった。
 アゲハはベッドに腰を下ろした。

「そこに跪いて」

 言われた通り、アゲハの足元の硬いフローリングにぺたりと座る。
 アゲハは挑発するように、足を組んだ。もう一度頬擦りすると、足先でトントンと蹴られる。それだけで暴発しそうだった。
 シャツが捲れ、奥に見えたのもエナメル素材の何かだった。シャツの下はボンテージ服だろうか。

「はあ、あ……」

 何もしていないのに、想像しただけで震えそうになる。
 ネット内で何度も漁った動画や画像の中のエナメルのブーツは、こんな感触なのかと思う。妄想の何百倍も良かった。

「智、犬みたいでいいね。ヨダレ垂らしそう」

 足先で胸辺りをつつかれる。

「服なんていらないんじゃない? 脱いで」
「でも、恥ずかしい……」
「全身触ってあげるよ、これで」
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