この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • 小
  • 中
  • 大
  • テキストサイズ
その足に頬を寄せたい
第1章 その足に頬を寄せたい

 喉はとても渇いていた。
 二人してソファーに座り、ごくごくと水を飲むと、ふいに朋子が口を開いた。

「ちょっとだけ、自分の話していい? 誰かに話したくなった」
「いいよ」

 朋子が笑う。ボブが揺れて、どこか儚く見える笑顔だった。

「あたし、結婚するはずだったの。東京で付き合ってた人と。でも、そうしたら店やめないといけないし、家にいてほしいって言われて、今の自分の生き方ができなくなるって思ったら、なんか怖くなっちゃって。地元に帰ってきちゃった。彼のことは好きなんだけどね。好きなんだけど、結婚したら名字も変わるし、えっと、そういうことじゃなくって」

 早口になっていく朋子。僕はなんて言ったらいいかわからないから、ずっと相槌を打った。
 朋子の目を、じっと見つめる。
 マリッジブルーというものだろうか、と思う。聞いたことはある。

「あたしの返事を、待っててくれてるから、そろそろ決めないといけないんだけど。……このまま結婚していいのかな?」

 明確に、僕に答えを求めてくるのも初めてだった。
 好きだった女の子。まだ、好きなのかもしれない。
 こんな時、達紀ならどう答えるか考える。
 俺にしときなよ。
 きっとそう言って、スマートに連れ去れるんだと思う。
 でも僕は。

「好きなら、彼と結婚した方がいいよ、きっと」

 朋子の黒曜石のような目が、僕を見つめ続ける。

「結婚をやめても後悔すると思う。たとえばこの先違う人とお付き合いしても、また同じように結婚する時不安になっちゃうかも。好きだったら、その人を選んで。気になることは話し合って、ゆっくり妥協案を見つけていけたらきっと大丈夫だから」

 くすっと、朋子は笑った。

「ありがとう。やっぱ智いい人」

 どういう意味、と続けようとした智の言葉を塞ぐように、朋子は続けた。
/16ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ