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月曜日の処方箋
第6章 膣剤挿入
月曜日。約束の診察日がやってきた。
診察室に入り、前と同じようにカーテンで仕切られた内診室へと促される。
冷たい金属の感触を伴う内診台に足を開いて固定され、青いカーテンが引き上げられると、心臓は相変わらず緊張で早鐘を打った。
「河崎さん、診察を始めるね」
加藤の落ち着いた声に続き、モーター音がうなって両脚が左右へと大きく広げられる。
「じゃあ、エコー入れるね。ゆっくり息を吐いて……」
ひんやりとしたジェルが塗られ、先端がそっとあてがわれる。
一週間の間に少しだけ心構えができていたのか、あるいは身体が少しずつ順応してきたのか、前回よりも抵抗が少なく、器具はスムーズに奥へと滑り込んだ。
「んっ……ぁ、くぅ……っ!」
それでも敏感な場所を通る独特の圧迫感に、思わず小さな声が漏れてしまうが、以前のような恐怖に縛られた激痛からは解放されていた。
「うん、上手に入ったね。よく頑張ったね」
エコーの画面を確認しながら加藤が優しく声をかけ、すぐに画面の確認が終わる。
「じゃあ、エコーはおしまいね。……次はクスコを入れるね。冷たくて張るよ」
「っ……!」
分かっていても、冷たくて硬いクスコが無理やり粘膜を押し広げていく感覚にはなかなか慣れない。
「あぅっ……いたっ、うう……っ!」
相変わらずの鋭い痛みと圧迫感に、陽菜は思わず涙をにじませ、手すりをきゅっと握りしめて身体をこわばらせた。
しばらくしてクスコが外され、ホッと息をつく陽菜に、カーテンの向こうから加藤の明るく安心させるような声が届いた。
「お疲れ様。よく頑張ったね。……症はかなり良くなっているよ。赤みも引いてきているし、順調に回復している証拠だね」
「ほんとですか……? よかったぁ……」
心の底から安堵の息が漏れる。すると、加藤は少しトーンを落とし、今後の新しい処置について説明を始めた。
「状態が良くなってきたから、今日からは『膣剤』っていうお薬に変えるね。カプセル状のお薬を、これからはおうちで、自分で毎日寝る前に膣の中に直接入れてもらうことになります。その方が、お薬の成分が優しくじっくり効くからね」
自分で毎日、あの場所に薬を入れる――。想像しただけで少しドキッとしたが、あの耐え難い注射の痛みがもうないという安堵感のほうが大きかった。

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