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父に刻印された身体
第9章 濡れた境界線
――もう、普通の「娘」には戻れない。
こんなにも乱れてしまった自分に対する一瞬の恐れは、すぐに狂おしいほどの開放感と背徳の全能感に呑み込まれていった。最後の防壁を自ら取り払うという敗北感すらも、今は甘美な快楽でしかない。
私は震える右手をノースリーブの裾から内部へ滑り込ませた。
指先が微かに湿り気を含んだ腰のラインを辿り、履いたばかりのショーツのゴムに引っかかる。
一瞬だけ息を呑み、心の中でカチリと最後のブレーキが外れる音を聞きながら、湿り気と熱を孕んだ皮膚の上を、下へとゆっくり滑らせて引き下ろしていった。
軋む階段を一段ずつゆっくりと下り、静まり返ったリビングへと足を踏み入れた。
照明を落とし気味にした部屋のソファには、父が深く腰掛け、手にした雑誌のページを淡々と繰っていた。
私は胸の奥で絶え間なく脈打つ不潔な熱を必死で押し殺し、平穏を装った佇まいで父へと言葉を投げかけた。
「……あ、あの……さっきは……洗ってくれて、ありがとう……っ」
自分でも驚くほど声は上ずり、語尾は消え入りそうに震えていた。
父はゆっくりと顔を持ち上げると、私をまっすぐ見つめ、無言のまま静かに頷いた。
その掠めるような視線が、ノーブラの薄布を内側から突き上げている胸の中央の小さな突起に、確かに留まったのを感じた。
その目の動きを目撃した瞬間、胸の奥で再び激しい熱が跳ね上がる。私はそれを覆い隠すようにして、父の正面にある一人掛けのソファへとそっと身体を預けた。
深く腰を下ろした拍子に、カットソー地のノースリーブの裾が、太ももの付け根近くまで無防備にはだけ上がる。
少し前に浴室で、父の手がじかに滑っていた過敏な肌が、ノーパンの秘め事とともに生々しく露わになった。
こんなにも乱れてしまった自分に対する一瞬の恐れは、すぐに狂おしいほどの開放感と背徳の全能感に呑み込まれていった。最後の防壁を自ら取り払うという敗北感すらも、今は甘美な快楽でしかない。
私は震える右手をノースリーブの裾から内部へ滑り込ませた。
指先が微かに湿り気を含んだ腰のラインを辿り、履いたばかりのショーツのゴムに引っかかる。
一瞬だけ息を呑み、心の中でカチリと最後のブレーキが外れる音を聞きながら、湿り気と熱を孕んだ皮膚の上を、下へとゆっくり滑らせて引き下ろしていった。
軋む階段を一段ずつゆっくりと下り、静まり返ったリビングへと足を踏み入れた。
照明を落とし気味にした部屋のソファには、父が深く腰掛け、手にした雑誌のページを淡々と繰っていた。
私は胸の奥で絶え間なく脈打つ不潔な熱を必死で押し殺し、平穏を装った佇まいで父へと言葉を投げかけた。
「……あ、あの……さっきは……洗ってくれて、ありがとう……っ」
自分でも驚くほど声は上ずり、語尾は消え入りそうに震えていた。
父はゆっくりと顔を持ち上げると、私をまっすぐ見つめ、無言のまま静かに頷いた。
その掠めるような視線が、ノーブラの薄布を内側から突き上げている胸の中央の小さな突起に、確かに留まったのを感じた。
その目の動きを目撃した瞬間、胸の奥で再び激しい熱が跳ね上がる。私はそれを覆い隠すようにして、父の正面にある一人掛けのソファへとそっと身体を預けた。
深く腰を下ろした拍子に、カットソー地のノースリーブの裾が、太ももの付け根近くまで無防備にはだけ上がる。
少し前に浴室で、父の手がじかに滑っていた過敏な肌が、ノーパンの秘め事とともに生々しく露わになった。

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