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第12章 気持ち

蓮の居ない部屋はこんなにも広かったんだ・・。


誰も居ないリビングを見渡すと凄く淋しい。


蓮の部屋を覗いても蓮は居ない。


外に出る事もせず、私は一日中・・・がらんとしているリビングにただ一人座っていた。


翌日・・。


彩音から電話が入る。


「もしもし・・・」


『蓮とは仲直りしたの？』


「あやねぇ・・・・」


私は、再び泣き出してしまった。


心配した彩音はマンションに来てくれると言う・・・。


しばらくして・・・インターホンが鳴った。


彩音を出迎え・・・リビングに通す。


「蓮は仕事？」


「出て行ったの・・・しばらく別々に過ごそうって・・・」


「何があったの？」


私は、今まであった事を全て説明した。


彩音は最後まで話を聞いてくれた。


話が終わった時・・。


「七海・・・本気で蓮の事好きになっちゃったんだね・・・」


好き？私が蓮の事を好き？？


「私が蓮を？」


「そうよ！理子って女の所に本気で戻ってほしいって思ってるの？
　思ってないでしょ？戻ったら自分が楽になるってだけでしょ？
　もう、考えなくて良い・・・傷つかなくて良いって思ったんでしょ？」


何も言えない・・。図星だった。


私は自分が傷つきたくないだけ・・・自分が苦しい思いをこれ以上したくないだけ


その度に・・・蓮を傷つけてたのかも知れない。


そう思うと、悔しくて仕方が無かった。